

ハワイ神話には
たくさんの女神が存在しますが
その中でも、特に興味をそそられ、心惹かれるのが
女神Hā’ena(ハーエナ)です。
皆さんがご存知の通り
Hā’ena は、フラの伝統と関わる女神の一人です。
ただ、ハーエナについては
あまり多くのことが知られていません。
ハーエナの存在を知る手がかりは
ペレとヒイアカの神話の中の一部分のみと言われています。
神話の中でハーエナは、
ホーポエとともに存在します。
ヒイアカがペレと存在し姉妹関係であるように
ハーエナとホーポエもまた姉妹関係にあるようです。
ただ、どちらが姉であるかは語られていませんし
彼女たちは一緒に存在し
一緒に亡くなり、岩になったと言われています。
ハーエナとホーポエは、
キラウエア火山の麓のレフアの森に住み
ヒイアカにフラを教えたとのこと。
ペレが妹たちと一緒に浜辺に降りると
遠くで楽しそうに踊るホーポエとハーエナを見つけます。
「あなたたち、あの素敵な踊りは出来ない?」
と妹たちに聞くペレに、
ヒイアカが応えて踊ります。
その時、ヒイアカが
ホーポエとハーエナのように踊れたのは
すでにヒイアカが二人と親しくしていて
それまでにフラを習っていたからでした。
物語では、後に
ホーポエもハーエナも、
嫉妬に狂ったペレが流した溶岩によって焼かれ
岩にされてしまうんですけどね(^^;)
そして、その2体の大きな岩は
その後もずっと浜辺で波に洗われながらフラを踊っている
とされています。
Ha’a Hā’ena me Hōpoe
こちら↑ の格言は
「ハーエナが腰を落として踊る、ホーポエとともに」
という意味です。
「腰を落として踊る」という、
フラの基本中の基本の伝統が
この格言に明言されているのだと思います。
自分が迷いなくフラに心を注げる時
必ず、この格言とハーエナの存在が心に浮かびます。
そんなフラのルーツを伝える格言と
神話に登場するヒイアカのフラの師である ハーエナ・・・
どんな時も、
その存在を讃えられる心でありたいと思います。